論文2.0。やはり妄想だけに詳細が詰め切れてないですね。

今日、カウンターを見て吃驚。
論文2.0に興味を持っていただいた人がこんなにもいたのですね。

ちょっと前にblogを始めたばかりなのですが、やはり情報共有し易い環境が、稚拙な内容を、より精緻化していくためのきっかけになり得るということが、自らのエントリーによって良くわかりました。自分の考えを多少なりとも整理することができますし、客観的な意見が考えをより発展させますしね。

ブックマークに頂いたコメントも大変参考になります。
それらに対して思った私自身の考えを述べたいと思います。

id:ytoさんのコメントにあった

論文=Blogになると一般受けする研究しかされなくなっていくだろうな。基礎研究の危機。

ということに関して、私としては、例え基礎研究をしている人であっても研究者は一般の人にも分かりやすく内容を伝える努力が必要だと思いますので、お灸を据える意味で一度衝撃を与えるくらいでも良いと思っています(笑)。

ただ、一方で基礎研究を極めるために研究狂になり現世になかなか帰れない人が存在することも理解できますので、id:ytoさんの仰る「内容を理解していない人に判断させない仕掛けが必須」ということには、私も全く同意です。

そのような仕掛けがどのように実現されるかは、色々な形式があると思いますが、現状と同様に判断自体を専門家で行うのが一つの案でしょうか。blogを例にすると、学会が論文発行元としてblogのサービスプロバイダの運営主体となり、投稿した論文(blog)が学会の審査を経て発行される、というのがありそうです。そうなるとなんだか、blogというより、国際会議の投稿サイトと何ら変わらないような気がしますけど(笑)。なんか他に良い案がないでしょうかねぇ。

また、id:endo_5501さんやid:smoking186さんに指摘して頂いたように、現状でもアブストレベル、参考文献レベルでの検索環境というのは、検索大手が論文検索ができるようなサービスも投入してきていることも含めて充実してきています。やはりGoogleもMSもテクノロジ企業だけにこの種の論文検索は自分たちも興味があるってことなのでしょうかね。

いずれにせよ、私が理想とする「参考文献リンクから直接本文に飛べる」というのには、まだまだ、ほど遠い状況でありますが、検索が実現されただけでも執筆環境としては昔よりもはるかに便利だ、というのは実感しておりまして、そのような環境を作ってくれているGoogleやMS等の企業、そしてACMciteseerで頑張ってくれている彼らにはどんどん頑張って欲しいなとエールを送る次第です。